# ビジネス
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4月 4, 2022
社会起業の方法論「9割の社会問題はビジネスで解決できる」
著者の田口さんが2007年に創業したボーダレスジャパン。貧困、過疎化、人種差別、耕作放棄地、フードロス、地球温暖化などあらゆる社会問題を解決する事業を展開している会社で、ユニークな経営の仕組みや社会起業のノウハウについて書かれています。日本だけではなくて世界15ヵ国で40のビジネスを展開しているとのこと。本書を読む前は、日本から本当にソーシャルビジネスで世界展開できるのだろうか?と感じていましたが、仕組みが生まれた歴史や事業内容を理解するとなるほどと納得しました。ボーダレスジャパンの強みは圧倒的な当事者意識を生み出す仕組みとビジネススキルだと思います。これは、代表の田口さんが株式会社ミスミ出身ということが大きい気がします。株式会社ミスミは徹底的に経営マインドとスキルを社員に教え込むことで有名な企業です。HIDAIIYOのミッションである「ビジネスの力で地域を前へ」と考え方が似ていることもあり、共感できる部分も多く、たくさんの学びを得ることができました。僕たちもスモールビジネスをいくつも立ち上げてきましたが、本書に記載してあるノウハウが当てはまる経験がたくさんありました。ただ、ボーダレスジャパン...
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3月 27, 2022
日本は終わってる?「2040年 おいしいニッポン」
ロングセラー『投資家が「お金」より大切にしていること』の著者で「ひふみ投信」で知られるレオス・キャピタルワークスの代表藤野さんの本です。最近たくさんのメディアで見ることが増え、考え方や地方への想い(富山出身)に共感することが多いので、本書を買ってみました。本書に書いてあることは、僕なりに一言でいうと、「日本は課題先進国=チャンス先進国」です。2040年というと、それまでに南海トラフや富士山噴火などがほぼ確実に起こると言われ、人口減少・高齢化が進み、GDPの規模も縮小していくことが予想されていて、悲観一色という感じでしょうか。藤野さんはそんな世間の認識に対して、一石を投じています。さらば悲観論!と。個人的には本書の内容が地方の事例に多くのページを割いていることが嬉しかったです。藤野さんの着眼点が新しいこともあると思いますが、地方の先進事例が紹介されています。普段から意識して地方ビジネスの情報収集をしている人にとっては、たぶん物足りないと思いますが、地域内でもやもやしている人や都心で働いている人には目から鱗の内容も多いのではと感じました。また、大企業に行くことを否定することなく、「大企業でもい...
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3月 23, 2022
新しい資本主義へ「鎌倉資本主義」
面白法人カヤックの代表柳澤さんの本です。面白法人カヤックは鎌倉に本社をおく、デジタルを中心とした事業を展開している会社で、地域における新しい資本主義の形を模索している会社です。本書ではカヤックのこれまでの歩みを振り返りながら、将来目指している世界観などについて書かれています。内容については、地域内での活動やカヤック独自のカルチャー(ex. プレゼン大会、採用や給与決定方法など)について詳細に書かれています。正直かなりオリジナルなので一企業が真似をするのは難しいと思うようなものが多いですが、創業メンバーのノリが反映されているんだということがよく伝わる内容だったので、結局は創業者のノリを素直に出していくことが正解だと思いました。カヤックが提唱する地域資本主義は、地域経済資本 (財源や生産性) 、地域社会資本 (人とのつながり) 、地域環境資本(自然や文化)を指標化して、バランスよく増やしていくことで、多様で持続可能な成長を実現するという考え方で、GDPとう指標に代わるものとしています。この考え方自体は特に新しいものではないと思いますが、会社として、提唱するだけでなく、様々な活動を通じて実行に移され...